院長コラム

よつ葉だより

2004年4月~ 生活協同組合 よつ葉会会報「よつ葉だより」に掲載されていたコラムをご紹介します。

歯の健康(その8)  『インプラント(人工歯根)について』

2004年11月/No.179

 歯がないところに、人工の歯根を埋め込み、「天然の歯に近い噛む力」を取り戻す治療が、インプラント治療です。歌や話すことを仕事とする芸能人やアナウンサー、交通事故で歯を失った人などには「審美性もよく、義歯よりも発音が自然である」という理由で喜ばれています。
 ただ、インプラントにも問題点があります。天然の歯根には、歯根膜という膜があり、これが骨と結びついて歯を固定しています。そして歯にかかる圧力を感覚として知る働きをしています。また、強い衝撃から歯や骨を守るクッションのような働きもします。インプラントには、この歯根膜がないため、噛む力が強いと歯を痛めることもあります。また、歯槽膿漏や歯周病になると炎症を起こしても気が付きにくく、進行も早いそうです。このため、これを予防するために、インプラント治療をする患者さんには、ブラッシング指導を強化することが多いのです。
 また、インプラント手術は、歯肉を切開したり、顎の骨に穴を開けたりする外科処置ですから、全身疾患のある人、たとえば高血圧や糖尿病、心臓病、腎臓や肝臓疾患などの場合は、主治医とよく相談してから行う注意が必要です。
 現在、インプラントの技術は、ものすごい早さで進んでいます。今後も進化し続けることでしょう。

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